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プロダクトマネージャーに聞く!資産形成アドバンスコース、2024年下半期10連続アプデの裏側

皆さん、こんにちは!

今回のマネーフォワードホームnoteは、当社のサービスの1つにスポットライトを当ててお届けします。

突然ですが、『マネーフォワード ME』では3つのコースを提供しているのをご存知でしょうか?

1)無料会員
2)プレミアムサービス スタンダードコース
3)プレミアムサービス 資産形成アドバンスコース

特に「プレミアムサービス 資産形成アドバンスコース」では、2024年10月から12月の3か月間で、10個の改善を行いました。

このコースを担当しているプロダクトマネージャー(以下「PdM」)が、どのように工夫して短期間で10の改善をリリースできたのか、日頃から大切にされている考えや、アップデートの裏話を交えながらお話ししてもらいました。

今回登場するマネーフォワードホームメンバー

このnoteで登場するのは、『マネーフォワード ME』プレミアムサービス 資産形成アドバンスコースのPdM、山下さんです。
2018年にマネーフォワードに入社し、エンジニアを経てPdMとしてご活躍中です。

笑顔が眩しい山下さん。趣味はスポーツ全般。
野球は観戦するよりも、試合で投げる派。実は二刀流。

ユーザーの声から生まれた、2024年怒涛のアップデート

ーー改めて、今回取り組んだアップデートは、どのような内容だったのでしょうか。

担当している『マネーフォワード ME』資産形成アドバンスコースは、資産形成に取り組む方の投資戦略をサポートするコースです。2023年2月から提供が始まり、今年で3年目になります。

世の中には多くの資産管理サービスがありますが、資産形成アドバンスコースはもっと改善が必要だと感じています。投資に必要な情報は多岐にわたりますが、「他のサービスではできるのに、ここではできないの?」という声もありました。

これまでのアップデートは、ユーザーの声からヒントを得て、コースに反映させてきたものです。2024年に行った改善は以下の通りで、細かいものから大きな変化に繋がるものまで、さまざまな粒度で行いました。

配当内訳円グラフ&配当銘柄リスト
「資産タブ」への統合
配当資産全体に対する年間配当利回り表示
国内ETFの分配金表示対応
配当のない銘柄を除いた比率で円グラフを表示
J-REITの分配金を表示
予想配当金の算出期間延長対応
投資信託の分配金対応範囲を大幅拡大
ポートフォリオ機能の大幅アップデート(前日比・年初来比・評価損益の可視化)
配当画面のSNS連携機能を追加

※それぞれに『マネーフォワード ME』公式X(旧Twitter)で投稿したアップデート概要をリンクしています🔗ぜひチェックしてみてください✨

ーー2024年10月から12月の3か月間に10個の改善を行ったとのことですが、準備はいつ頃から始めたのでしょうか?

2024年の初め頃から少しずつ企画して準備を進めていました。10個すべての案がその当時からあったわけではなく、改善を重ねる中で「追加でこういう改善はできないかな?」とチームでアイデアを出し合いながら進めていきました。

ーー10個のうち、特に思い入れのあるアップデートはありますか?

絞り切れないので、いくつかピックアップしてお話しします!笑

たとえば、①「配当内訳円グラフ&配当銘柄リスト」は、多くの銘柄に投資している方も使いやすいコースを目指して行ったアップデートです。

これまでは、投資資産全体の配当内訳を円グラフで確認できるようになっていましたが、その比率が10%以上のものしか表示されない仕組みでした。多くの銘柄を持っている方には、ほとんど表示されないことがあったんです。『マネーフォワード ME』に多くの証券口座を連携している方にも使いやすく、投資に役立てていただきたいと生まれたのがこのアップデートで、様々なユーザー像を考えて設計し、エンジニア・デザイナーとチーム一丸となって開発に臨みました。

それから、②「資産タブの統合」について

この統合を行う前は、コースのユーザーはアプリ内の「設定」を開いて、投資資産の情報を”確認しにいく”感覚が強かったと思います。
本来であれば、『マネーフォワード ME』を使っている自然な流れで、投資資産の詳しい状況も知りたいですよね。操作性が悪いとストレスになったり、自然と使わなくなったりします。

そのため、開発の優先順位を高め、アプリ内の「資産タブ」を開けば、その延長で「ポートフォリオ」画面や「配当」画面を見ることができるように改善しました。このアップデート、実は2025年に入ってから実施する予定だったのですが、結果として2024年の10月にユーザーへ届けることができました。

また、この統合では他にも工夫したことがあります。統合前までは、このコースでどのように投資資産の情報が見える化されるのか、登録するまで具体的には分からない状態でした。「こんな風に配当の内訳が円グラフで見えるんだ」「自分だったらこんな風に使えそう」…と、利用前に知ることができたら、ユーザーの安心に繋がると考えて、見え方のサンプルも置くようにしました。デモデータを用いて、実際に利用している時と変わらないイメージを確認できるので、事前に価値を感じていただけるようになっていたら嬉しいです。

その他にも、ユーザーからいただく声を反映しながら、「かゆい所に手が届く」アップデートを意識していました。

ユーザーになり、ユーザーを知る毎日

ーーここまで、山下さんのキーワードとして「ユーザー」があると思います。ユーザーの声や目線を取り入れるために行ったことはありますか?

このコースを担当すると決まってから、投資を行うユーザーが何を考えているのか理解するために、本格的に個別株投資をスタートさせました。

ーーなるほど!ユーザーと同じ状況に飛び込んだわけですね!

はい。複数の証券口座を開いて、それと同時に世の中の様々な資産管理ツールに触れて、どんな使い心地であるのか、何が出来るのか、そして資産形成アドバンスコースに無いものをとにかく分析していました。今もしっかり継続しています!

自分が投資ユーザーになって、担当するコースと向き合うと、これまで見えていなかったことが浮かんで見えてくるようになりました。たとえば、予想配当金の算出期間延長対応」と、ポートフォリオ機能の大幅アップデート」は、自分もユーザーとして欲しいと感じたことを反映しています。

予想配当金額を翌年の1月~12月まで
1年間分表示されるように改善

⑦「予想配当金の算出期間延長対応」について。このアップデート前までは、その年の途中で購入した銘柄について、綺麗に1年分の配当予測は出ませんでした。ただ、投資をしている人の目線で言えば、1年間でどれくらいのリターンがあるのか、先々のことをちゃんと知りたい。そこまで分からないと、あまり情報として意味がないのだと感じましたし、投資戦略も立てにくく、ストレスに繋がってしまう、と考えました。
2024年最初の準備段階では予定になかったアップデートでしたが、チームと相談しながら、必要なことだと判断して、急遽対応しようと決めました。

グラフ下の表示はアップデート前には無く、
前日比・年初来比・評価損益が一目で分かるように改善

そして、⑨「ポートフォリオ機能の大幅アップデート」について。資産形成アドバンスコースの「ポートフォリオ」画面では、自分で投資銘柄ごとにタグをつけたり、そのタグを使って円グラフを作成し、投資状況を確認することができます。
コースが生まれたばかりの頃は、業種ごとの保有割合が想定通りかを簡単にできたり、高配当銘柄の割合を把握できたり。基本的に内訳を見るものでした。

ただ、ユーザー目線で考えると、自分でカスタマイズした円グラフ(ポートフォリオ)で、投資成績まで一目で分かるようになりたいですよね。

細かな点ではあるのですが、このような感覚も、自分が投資ユーザーになったことで持つことができたと思っています。ユーザーから良いフィードバックを頂いた時は、とても嬉しかったです。

ユーザーとのシンクロ率を上げて、自らもファンになる

ーーその他にも、ユーザーの声を吸収するために意識されていたことはありますか?

毎朝、コースの状態を確認するところから1日がスタートするのですが、数字面だけでなく、SNSにあるご意見も一つずつ見ていくことです。たとえ数字面が良くても、SNS上にあるご意見がお困りの声であれば、さらに改善したいと思っています。そのため、ユーザーの最新のつぶやきを確認するようにしています。

ユーザーの声を細かく見ていくと同時に、資産形成に積極的に取り組んでいらっしゃる方がどのような投稿をされているのかもチェックしています。今後の開発のヒントになることが沢山あって、かなり細かく見ていますね。
実は⑩「配当画面のSNS連携機能を追加」は、SNS上で投資について発信されている方の投稿を参考にしたもので、投稿される画像のデザインもこだわりました。

「映える円グラフ」を目指し、カラーリングも工夫

主にXで発信されている方が多いと思うので、綺麗に見えるように画像の余白の大きさも調整したり。実は①「配当内訳円グラフ&配当銘柄リスト」の計画の時点で、SNS連携機能のアイデアは生まれていて、当初から「SNSでも映える円グラフにしたいね」と話していました。

その他にも、2つほど意識していることがあります。

まずは、ユーザーサポートに届くお問い合わせやご要望をこまめに確認することです。確認する際のポイントとしては、すぐに解決できるユーザーペインがないか?ということです。気づきをいただくだけではなくて、「すでにあるこの機能を、こう使えば解決できる!」と分かるものがあれば、自ら返信内容を作成して、サポートの皆さんにお渡ししています。

次に、毎月開催している『マネーフォワード ME』のユーザーイベント「SHIP」で、アップデートに対する生のリアクションをいただくことです。

「SHIP」でユーザーとお話する山下さん

「SHIP」には『マネーフォワード ME』を使いこなしている方、これからもっと活用していきたいという方、サービスを良くしていきたいというファンの皆さまが集まっています。そのため、コースのことを更に好きになってもらうには、どういったポイントを押さえておくのが良いか分かります。

また、イベントはリアル開催のため、ユーザーの表情も含めてダイレクトに感想が伝わってくるんです。アップデート後の使い心地をヒアリングする時は、実はまだ困っていそうなのか、そうではないのか…その場で操作していただきながら、リアルな反応を見て、さらに知りたいことをお伺いしています。ファン同士の会話として、素直に楽しい時間でもありますね。

ーーまさに、マネーフォワードが大切にしている「User Fous」を体現されていますね!最後に、PdMとして大事にされていることを一言で表すとしたら、どんな言葉になるでしょうか。

ユーザーとのシンクロ率を上げていくこと。サービスを使い倒して、ファンでいること。これができるのが、素敵なPdMなんじゃないかな、と僕なりに考えています。
それから、チームの皆さんにもユーザーの声を意識的に届けていったり、それをベースに会話をしたり、ユーザーを主語にアクションが出来るような雰囲気づくりも大事だと考えています。

これからも資産形成アドバンスコースを進化させられるよう、ユーザーの声とともに、僕自身も、チームも、みんなで前進していきたいと思います。

おわりに

このnoteを執筆している間にも、3つのアップデートがリリースされた資産形成アドバンスコース。今後のアップデートも楽しみです。

取得額ベースの配当利回り
業種別配当管理機能 
・ポートフォリオ画面のSNS連携機能

『マネーフォワード ME』では、現在PdM(プロダクトマネージャー)として、一緒にサービスを前進してくれる仲間を探しています。詳しくは、以下の採用ページよりご確認ください。

『マネージャー ME』に関する情報は以下からもご確認いただけます。

▼サービスサイト(サービスについて知りたいときは)

▼サポートサイト(使い方が分らないときは)https://support.me.moneyforward.com/hc/ja

▼公式X
https://x.com/moneyforwardme