見出し画像

『マネーフォワード ME』無料会員さまの連携上限数の変更、およびサービスの将来像について

いつも お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』(以下「本サービス」)をご利用いただき、誠にありがとうございます。個人向けサービスを提供している、マネーフォワード Homeカンパニー執行役員の木村です。

2012年12月に提供を開始した本サービスは、現在、家計簿・資産管理アプリとして多くの方に認知いただき、1,370万人(2022年8月末時点)を超える多くのユーザーの皆さまにご愛顧いただきながら、様々な機能開発や改善リリースを行ってきました。

今回は改めてこのサービスが何を目指し、どこへ向かっていきたいと考えているのかを皆さまにお伝えしたく、noteの形でまとめさせていただいています。長い文章ではございますが、ぜひ、ご一読いただけますと幸いです。

無料会員の金融関連サービス連携上限数の変更について

本サービスは、この度、無料会員さまの金融関連サービス連携上限数を2022年12月7日(水)に10件から4件に変更させていただくことを発表しました。 ※今回の連携上限数変更に関するお知らせはこちらからご確認ください。
※本件に関する操作などでご不明な点などあれば、こちらのページをご覧ください。

今回の変更は、現在、無料会員かつ5件以上連携いただいている方を対象に影響が生じるものとなります。対象となる皆さまへご迷惑をおかけすることとなってしまい、大変申し訳ございません。

本サービスは提供開始から10年間、「お金の見える化により、すべての人の人生をもっと前へ進めるサポートをしていきたい」という想いのもと、幅広い方々にお使いいただける内容の充実とその維持、機能改善を続けてきました。
一方、データの管理・保守、サービス自体のメンテナンス、API連携のデータ反映費用といった、見える化に必要なコストが増加しており、今後本サービスを10年、20年とご利用いただくために、無料でお使いいただける内容自体を見直す必要が出てきてしまいました。

私たちにとって、無料会員、プレミアム会員、どちらのユーザーの皆さまも非常に大切な存在でいらっしゃることは、これまでも、そしてこれからも変わらない事実です。そのため、今回の変更はとても心苦しいものでしたが、この先も長くご利用いただける環境を維持し、さらにユーザーの皆さまに喜んでいただけるような新たな価値をお届けしていくために必要な選択となりました。

では「本サービスがこれから先何を目指していくか」という将来像についても、ここでお伝えしたいと思います。

本サービスで目指していきたい将来像について

本サービスが目指していきたいと考えているのは、ユーザーの皆さまがこの先の人生で辿り着きたい未来に向かって、その道筋を示し、途中の課題解決もサポートさせていただく、例えるならば山登りをお手伝いするガイドような存在です。

ユーザーの皆さまが辿り着きたい未来に向かってお手伝いする、ガイドの様な存在を目指して

これまでの本サービスでは、ご自身の収支を簡単かつ詳しく把握し、無駄な支出を見直して、より良いことにお金を使うことができたりと、そういったことから人生を前に進めていただきたいという想いのもと、サービス提供を続けてきました。

そして大変ありがたいことに、ユーザーの皆さまからもサービス改善に向けた様々なフィードバックをいただくことができるようになりました。例えば、「もっと見える化できる内容を広げて欲しい」というものです。

これには、連携できる金融関連サービスを増やして欲しいというご希望も含まれますが、ユーザーさまとの対話を通して前提を深掘りしていくと、「見える化した今の状況を見て、次は何のステップ(改善)に踏み出せば良いのか知りたい、そして判断したい。」というニーズに辿り着きました。

具体的には以下の様なご意見です。

・今加入している月々の保険料は把握できたけど、そもそも自分にあった適切な保障内容なのか知りたい。
・NISAを活用し、投資を始めてみたは良いものの、このままの運用を続けていくべきか分からず相談して決めたい。

その他にも、「手元の余剰資金がいくらあるかを把握できているが、実際にその資金を資産運用に活用できていない」というユーザーが約30%いらっしゃることが分かりました。その理由として「どの金融商品に投資すると良いのか(自分では)分からない」という声が含まれていました。

2021年6月23日公開資料 『SUSTENとマネーフォワードの資本業務提携について(24頁)』より

このニーズと現状に気づくと同時に感じたことは、極端に言ってしまえば、今のままの本サービスでは、ユーザーの皆さまのお金の課題解決になっていないのではないか、ということです。

このことから、「お金の見える化」よりさらに一歩先にある「お金にまつわる改善アクション」、そして「お金の課題解決」へ繋げていけるようサポートし、最終的にはユーザーの皆さまが「お金にまつわる不安」から解放されるような体験を届けていきたいと考える様になりました。

画像左:『マネーフォワード お金の相談』
画像右:『マネーフォワード 固定費の見直し』保険の見直し診断

直近2年間では、本サービス上の家計・資産状況をもとに、ライフプランの作成から無料でFPの方々へご相談いただける『マネーフォワード お金の相談』や、日々の生活にかかる固定費が、自分のライフステージに対して適切な料金やプラン内容であるかを見直しできる『マネーフォワード 固定費の見直し』等の開発と提供をスタートしています。

これらは、本サービスを通して見えてきたお金にまつわる課題に対し、実際にユーザーの皆さまが改善アクションを取り、結果として人生を前に進めていただける状態になることを目標に生まれたものです。そして今後も本サービスを軸に新たにできることを広げていきたいと考えています。

もちろん、これまで大事にしてきた「お金の見える化」は基本であり、これからも届けていきたいサービスの価値として変わりません。むしろこの「見える化」の部分も、今後新たな種類が必要なのではないかと考えています。

これまでの「見える化」では、現状を把握していただくという意味合いが大きく占めていました。しかし、これからの見える化には「どうやって今後の人生を進めていきたいのか」といった、辿り着きたい未来の状況を明確にするということも必要であると感じています。

これまでの内容を改めてまとめると、

・ユーザーの皆さまそれぞれが目指すゴールはどこにあるか明確にすること
・現在地点を確認し、ゴールまでの道筋(登り方)を示せること
・そして選んだ道筋の途中で出てくる様々な課題をご自身で解決し、不安なくゴールまで進んでいただくためのガイドやサポーターのような存在になること

 以上が、本サービスが今後目指していきたい将来像です。

今後のサービス提供および開発について

最後まで本noteをお読みくださり、誠にありがとうございます。
上記でお伝えさせていただいた将来像を実現していくためにも、まずは現時点のサービスの在り方を見直し、今後に向けて長く継続的に前へ進んでいくために必要な変更を、2022年12月7日(水)に実施させていただく運びとなりました。

重ねてではありますが、対象となるユーザーの皆さまには、ご迷惑をお掛けすることとなり、誠に申し訳ございません。何卒、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

今後も、見える化の体験をすべてのユーザーの皆さまへ安定的にお届けできるよう、本サービスの充実と品質向上を目指して改善を進めていきます。
そして、「お金の見える化」をきっかけに、人生を前に進めるようなお金にまつわる改善アクション、そしてお金の課題解決に繋げていただけるような価値を今後無料版、プレミアムサービスともに提供することを目指していきますので、今後とも本サービスを何卒宜しくお願い申し上げます。

本note執筆者

マネーフォワード Homeカンパニー執行役員 木村 友彦
2015年 当社入社。現在『マネーフォワード ME』をはじめとする、
個人向けサービス事業の統括を担当。